映画【ザ・スーサイド・スクワッド “極”悪党、集結】 感想※ネタばれあり
【ザ・スーサイド・スクワッド “極”悪党、集結】を見てきた感想です。
がっつりネタバレしてますので、これから見ようとしている方はネタバレ注意。
主要登場人物
タスクフォースX
- ハーリーン・クインゼル / ハーレイ・クイン
- ロバート・デュボア / ブラッドスポート
- クレオ・カゾ / ラットキャッチャー2
- クリストファースミス/ピースメイカー
- アブナー・クリル/ポルカドットマン
- ナナウエ/キング・シャーク
- リック・フラッグ大佐
政府職員
- アマンダ・ウォラー
- スターフィッシュ計画の秘密を知る科学者
- シンカー
コルトマルタ島の独裁者
- シルヴァイオ・ルナ将軍
- マテオ・スアレス長官
あらすじ※ネタばれあり
起
南米の国コルト・マルテスは王族が国を統治していた。
そこではスターフィッシュ計画と言われる実験が秘密裏に行われていた。
しかし、その王族に使えるルナ将軍とスアレス長官によるクーデターが起き、一族は処刑されたことで、
反米思想を持つルナ将軍が大統領になったことを危険視した、政府はスターフィッシュ計画の実験をしているヨトゥンヘイムを破壊する任務を受刑者で構成された組織タスクフォースXに託した。
リック・フラッグ大佐率いるBチームは、スターフィッシュ計画を破壊するために、
コルト・マルテスへ上陸した。しかし、リチャード・ヘルツの裏切りにより軍は壊滅してしまう。
ハーレイは国家軍に捕縛され、フラッグ大佐は反政府軍に助けられ非難した。
一方、無事に上陸したブラッドスポート率いるAチームは
アマンダからBチームの生存者救出が命じられる。
Aチームは森の中を進み、反政府軍のアジトでフラッグ大佐と合流する。
そして、国の軍に捕らえられたハーレイの救出に向かう。
承
反米思想を持つルイ大統領はハーレイのアメリカと真っ向から反抗する姿勢に惹かれており、ハーレイを妃にしようとしていた。
ハーレイもイケメンでマッチョな彼に対してまんざらでもない様子。
しかし、彼が野望を語る中で
「目的を果たすためなら子供だって殺す」
という内容の発言をした。
それを聞いたハーレイは、ルイ大統領を射殺。
ハーレイは銃声を聞き駆け付けた軍に捕らえられ、拷問部屋に監禁された。
一方、
ブラッドスポート達はヨトゥンヘイムを破壊するにあたり、スターダスト計画の秘密を握るシンカーを拉致する。
そして、ハーレイの奪還に向かったのだが、大統領ハウスに到着したとき、すでにハーレイは自力で脱出していた。
これで、生存メンバー全員が合流することが出来た。
転
ヨトゥンヘイムへ到着した一同は襲撃を開始する。
シンカーの案内で塔の中を進むラットキャッチャーとブラッドスポート、ピースメイカーは衝撃の事実を知る。
スターフィッシュ計画とは人の意識を餌とする宇宙生命体を兵器利用することを目的とした実験であり、
この実験はアメリカとコルトマルテーゼの協同で行われていたのだった。
しかし、政権がかわったことでこの事実が世界に知られることを避けたいアメリカはヨトゥンヘイムを破壊しデータの一切を消滅させることで事実を闇に葬ろうとしていた。
この事実を知ったフラッグ大佐は実験データをマスコミに引き渡し事実を伝えようとした。
フラッグ大佐はピースメイカーに殺害されてしまう。
その現場を目撃したラットキャッチャーはデータを持ち出し、ピースメイカーから逃走するが、すぐに追いつかれ窮地に立たされてしまう。
その時、爆破により上の階が崩れたことでグッドタイミングでブラッドスポートが落ちてきてラットキャッチャーを救出する。
結
ヨトゥンヘイムが崩壊したことで逃げ出した宇宙生命体にスースク達は襲われる。
何とか生き延びた彼らだが生命体の暴走は止められず町の方へと向かっ行く。
そのとき、アマンダからスースク達へデータを破壊し帰還するように指令が入る。
市民の救助は彼らの任務ではなく、
もしアメリカと戦争となっても正当な防衛としてスターフィッシュ計画を消し去ることが出来るためむしろ、好都合であるという政府の考えがあっての命令であった。
スースク達は一時は退却の指示に従おうとするが、
市民を救うために生命体へと立ち向かっていく。
任務に背く行為をした彼らに激昂したアマンダは、彼らに着けられた爆弾起爆スイッチをおそうとする。
だが、アマンダの部下がそれを止めスースク達のサポートに回る。
スースク達が連携しながら生命体と戦闘する中でポルカドットマンが死亡してしまう。
最後はラットキャッチャーが操る大量のネズミが生命体を襲い、スースク達は勝利を収めた。
生き延びたスースク達は、アマンダに実験のデータを公開しないかわりに自分たちを釈放するよう取引を持ち掛け、
彼らは、自由の身となった。
前作と比べてよかったこと
前作ではハーレイに焦点を当てすぎていた他のキャラの深堀があまりできていなかったため、感情移入がしにくく感じました。
もちろん、登場キャラが多く、一人一人が強い個性を持っているためすべてを紹介するのは無理ではあるがもう少し詳しくまとめてまとめてほしかったというのが正直な感想。
しかし今作では、キャラのバックグラウンドの深堀がしっかりされており、詳しい説明がなくても人物像が知れるシーンが多くあり、想像しながら楽しむことができました。
感情移入しやすいので、映画を見る中で自分のお気に入りのキャラが見つけられはずです。
私は、お気に入りが死なないことを祈りながら見てました(笑)
前作ではスースクの仲間が死ことに対してあまり悲しみの感情が湧きませんでしたが、
今作では、より悲しめたり感動したりとエモい味が増しています。
戦闘シーンではそれぞれの能力を戦闘をしていたこともよかったです。
前作では、せっかくいい能力を持っているのに戦闘シーンになるとただの銃撃戦になっていて、少しがっかりしてしまいましたが、
今作はしっかり能力を生かした魅力的な戦闘をしていました。
前作終盤ではディアブロのワンパワーに頼りすぎていましたが、今作ではスースク達が強みを生かしながら協力して敵に立ち向かっていて、
私が見たかったのはこういうやつなんだよ
と見ていて思いました。
戦闘シーンも迫力があってよかったです。
それぞれの正義
それぞれが持つ正義の対立が見られました。
大まかに分けると、
アメリカファーストな
アマンダとピースメイカー
誰を敵に回そうとも悪事は許さない
フラッグ大佐とブラッドスポート達
話の流れで見ているとアマンダが悪に見えてしまい、フラッグ大佐やブラッドスポートを応援したくなりますが、
後になって冷静に考えてみるとアマンダは至極合理的な判断を下していたということが分かりました。
アマンダの判断理由を推測すると、
まず、生命体の強さが未知数であるため、わざわざリスクを負って戦う必要がないことから、計画のデータを破壊して退却することを最優先することに納得がいきます。
もし、不用意な行動をとることで計画データが世界に知られることがあれば、世界はアメリカに対し恐怖し、より恐ろしい混乱が生じる可能性も考えられます。
また、この世界ではバットマンやスーパーマンといった正規のヒーローが存在するため、スースクが戦わなくても遅かれ早かれ制圧できるという考えがあったと思われます。
スースクの活躍はまさにヒーローでしたが、凶悪犯であるという事実は変わらず、
特に用心深い性格のアマンダは、任務を遂行させるためにこのような決断を下したのでしょう。
以上のことを踏まえて考えると、アマンダの判断も間違いではないように思えますね。
愛(クレイジー)は世界を救う
社会のはみだし物で構成されたスーサイドスクワッドであるが彼らには優しい心や愛を持っているというメッセージを感じました。
ハーレイクイーンはルイ大統領に一時、恋をしていましたが、
目的のためには子供でも殺すという思想が彼女の逆鱗に触れ、彼を殺害し、決別しました。
愛に狂わされたハーレイですが、元医者という子どもと関わることの多かったであろう立場にいた彼女からすると、子供を守ることは彼女自身が自分も定めた信条の一つであったと推測できます。
また、狂ってしまった彼女なりに、こうした信条を自分で定めることで狂気が暴走して誰かを傷つけることを防ぎたいというやさしさを持っていると読み取れます。
ラットキャッチャー2のセリフ
最終的に敵のとどめを刺したのは嫌われる存在であるネズミでした。
ネズミは彼らスーサイドスクワッド達を比喩していると捉えることが出来ます。
このセリフでは
心優しいのに複雑な事情から社会から排斥されている彼ら犯罪者たちの存在がよく表されています。
前述したとおり、冷戦に考えると彼らだけで敵に立ち向かうことはクレイジーであるが、
そんなクレイジーさとやさしさと愛を持ち合わせている彼らだからこそ良い結果を迎えられたのだと思います!
ラットキャッチャー2がかわいい
ヒロインはハーレイだけじゃない
ラットキャッチャー2がめちゃかわいい!
お寝坊さんで、どこか抜けてる彼女は
キングシャークに食べられそうになったにもかかわらず友達になろうと歩み寄る姿から素直で純粋な少女です。
人間以外の生物(ネズミ)と過ごした時間が長いため異形の生物であるキングシャークにも親しみを感じやすいのかもしれないですね。
バックグラウンドがわりと深堀されていていたので、今後ラットキャッチャーのサイドストリーが見られたらいいなと思います。
まとめ
「ザ・プレデターズ」しかり、「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」しかり社会のはみだし物が世界のために戦うっていうのは私はすごく好きです。
胸を打たれるシーンが多いんですよね。
1作よりもグロテスクなシーンは多いですが、ガーディアンズオブギャラクシーを手掛けたガン監督の作品だけあって、ギャグも秀逸でおすすめの作品です!
興味のある方はぜひ見てください。